大好きな先輩との話

入学したての時

私はリュックにフロリジナルのキーホルダーを付けていた

それを見た先輩に、

「あっ!フロリジナルだ!私も大好きなんだよね」

と言われた。

中学校に入ってこんなにすぐミセスファンが見つかると思っていなかった。

 

その夜、LINEで、あのキーホルダーの作り方を教えて欲しいと言われた。

教えたら

「私も今度似たようなの作ろ!」

と言ってくれた。

とても嬉しかった。

 

それからずっと、学校やLINEでミセスの話を沢山した。

先輩の好きな曲が君を知らないだということも聞けた。

そんな日々がすごく楽しかった。

 

先輩は受験生で、部長、委員長など色々あり、キーホルダーを作る時間はあまり無さそうだった。

ずっと「作りたいなー」と言ったまま卒業まで来てしまった。

 

しっかりしていて、みんなをまとめられ、部活にも熱心で、フルートの上手な先輩。

心から尊敬している先輩だ。

3月26日、定期演奏会と3年生を送る会

もう本当に今日で終わりなんだと思うと、寂しくなった。

 

定期演奏会。このメンバー最後の演奏で、胸がとても熱くなった。

 

3送会。私は、手紙と「君を知らない」のキーホルダーを封筒の中に入れ、渡した。

 

「開けてみてください」

ドキドキしながら私は言った。

 

先輩は泣き出した。

「嬉しい。本当にありがとう。」

 

私もつられて泣いてしまった。号泣。

こんなに泣いたのは久々だった。

 

夜、LINEが来ていた。

「これは一生の宝物だ」と。

 

 

この先輩のもとで部活ができてよかった。

尊敬している先輩。

1番大好きな先輩。

 

 

 

この長いようで短かった1年の、大切な思い出が、ミセスの曲と共に私の頭に刻まれた。